労災で整形外科を受診するための
基礎知識と準備
仕事中のケガ、まずは落ち着いて対処しましょう
仕事中や通勤途中にケガをしてしまった場合、「どこの病院に行けばいいの?」「お金はかかるの?」と不安になる方も多いでしょう。当院では、労災によるケガの治療を数多く行っており、患者さまの不安を少しでも和らげられるよう、手続きについて丁寧にサポートしております。
この記事では、労災で整形外科を受診する際の基本的な流れと、知っておくべき重要なポイントをご説明します。
労災保険とは?
まず知っておきたい基礎知識
労災保険が適用される場合
労災保険(労働者災害補償保険)は、仕事中または通勤途中のケガや病気に対して、国が補償する制度です。以下のようなケースが該当します。
業務災害の例
- 作業中に機械で手を挟んでしまった
- 工事現場で転倒して足首を捻挫した
- 重い荷物を運んでいて腰を痛めた
- 業務中の交通事故でむち打ちになった
通勤災害の例
- 通勤途中に階段で転んで骨折した
- 自転車通勤中に転倒してケガをした
- 通勤電車の中で転倒した
労災保険の大きなメリット
労災保険には、患者さまにとって大きなメリットがあります。
治療費が全額補償される
健康保険では通常3割の自己負担が必要ですが、労災保険では治療費の自己負担が原則ありません(労災指定医療機関の場合)。
休業中の補償がある
ケガで仕事を休んだ場合、休業補償給付を受けることができます。
通院費も補償される
治療のための通院にかかる交通費も支給されます。
重要!健康保険証は使えません
なぜ健康保険証が使えないのか
労災によるケガや病気の場合、健康保険証を使うことはできません。これは法律で定められています(健康保険法第55条)。
理由は、労災保険と健康保険は別の制度であり、仕事や通勤に関連するケガ・病気は労災保険が優先的に適用されるためです。
労災指定医療機関と指定外医療機関の違い
労災指定医療機関とは
労災指定医療機関とは、厚生労働省から労災保険による診療を行う指定を受けた病院・クリニックのことです。
労災指定医療機関のメリット
- 窓口での治療費の支払いが不要
- 手続きが比較的簡単
- 医療機関が直接労働基準監督署に請求
当院は労災指定医療機関です
労災で受診する前の準備チェックリスト
受診前に確認しておくこと
労災で整形外科を受診する際、スムーズに手続きを進めるために、以下の点を確認しておきましょう。
会社への報告
ケガをしたら、まず会社(上司や人事担当者)に報告してください。会社は労働基準監督署への報告義務があります。
ケガの状況をメモ
- いつ(日時)
- どこで(場所)
- どのように(状況)
- どこを(部位)
ケガをしたか、できるだけ詳しく記録しておくと、後の手続きがスムーズです。
持参するもの
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 労災用紙 (業務中の怪我の場合は5号用紙、通勤中の場合は16号の3)
※健康保険証は使用しませんが、本人確認のため念のためお持ちください。
よくある質問
労災かどうか分からない場合でも受診できますか?
はい、受診できます。ケガの治療を優先してください。労災に該当するかどうか判断がつかない場合でも、まずは受診していただき、当院で状況をお聞きした上で適切な対応をご案内いたします。一時的に治療費を全額負担していただく場合があります。
会社に連絡していない状態で受診できますか?
緊急の場合は、まず治療を優先してください。受診後、できるだけ早く会社に連絡しましょう。ただし、労災保険の申請には会社の証明が必要になります。労災になるかどうかがはっきりしない間は、10割負担で診療費をお支払いしていただきます。労災申請が完了後返金いたします。
アルバイトやパートでも労災保険は使えますか?
はい、使えます。雇用形態に関わらず、業務中または通勤途中のケガであれば労災保険の対象となります。

